赤帽特注
2009年12月17日

今週は「赤帽特注」のトミカのお話です。

赤帽とは軽トラックを使った運送業者で構成される共同組合組織で、全国各地の赤帽共同組合を統括するのが全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会です。設立は1978年8月で本部は東京都千代田区東神田に置かれています。

その赤帽のトミカですが、31-3「スバル サンバー ハイルーフ パネルバン」として1985年2月に通常品として発売されていますが、これとほぼ同時に全国赤帽軽自動車運送共同組合連合会本部が特注品を製作しています。通常品のルーフに「赤帽」の行灯とフロントに「赤帽シャトル便」のラベルを追加した仕様でした。この行灯には厚型と薄型が有りますが、厚型は東京本部納入分のみに存在し、数百台しか生産されなかった試作品と言われています。流石にこの厚型は私も未入手です。

また、全国各地の組合支部や運送店単位でドアと荷台に独自のシールを追加したものが出ており、かなりの数のバリエーションが存在しているようです。

その後も数度に渡り特注されていますが、特注数は破格の10万台とも言われています。その割にはあまり見掛けないような気もしますね。

赤帽特注の行灯には前述の厚薄の他に、薄型行灯の文字が最初は「赤帽」でしたが、後に「あかぼう」とひらかな表記に変わっています。この「あかぼう」表記のモデルは、荷台シールの四角で囲まれた「赤帽」の文字の上に「登録商標」の文字が無いようです。

箱は全て通常品の赤箱が使われていましたが、何故か箱絵は黄色キャブ/銀荷台のサンバーになっています。

写真1枚目 左:通常品(参考品)  中:赤帽特注(初期モデル)  右:赤帽特注(後期モデル)

このモデルは通常品でも同様ですが、荷台のラベルに右用・左用が有る事から、色々なパターンで間違って貼られたものが存在し、多くのバリエーションを生んでいます。赤帽特注は独自シールの追加なども有るので、とんでもない数のバリエーションが有りそうですね。

写真2枚目 左:荷台シール逆貼  右:荷台シール正常

さらに、行灯を逆に取り付けた珍しいモデルも見つかっています。
特注数が多いだけに、色々出て来そうですね(笑)

写真3枚目  左:行灯正常  右:行灯前後逆付け