フジヤ
2016年11月24日

フジヤ特注トミカ01

古くからトミカを特注するミニカーショップは数多くありましたが、「イーストランド」が1977年5月に開店記念で出した「NHKテレビ中継車」が一番最初でしょう。
その後、イケダやアイアイアド・カンパニーなどが次々と特注トミカを発売して行く事になりますが、そんな中1986年7月(※)には東京都板橋区にあるミニカーショップ「フジヤ」が特注トミカを発売しました。

※ミニカー大百科では1986年7月発売となっていますが、フジヤの広告では1985年11月25日の新装オープンに合わせて「開店記念トミカ発売」とあります。実際にいつ発売されたのかは不明です。

フジヤ特注トミカ02
フジヤ特注トミカ03

車種はいすゞハイパックバンで、2種類がリリースされました。当時の定価は不明ですが、恐らく320円だったと思われます。
真っ白なモデルと、これに「フジヤ」のラベルを貼ったモデルが有りました。

真っ白なモデルは通常品27-5 いすゞハイパックバン(Footwork仕様)のタンポレス仕様で、製造工程の途中のタンポ印刷される前のモデルと言う事でしょう。

ラベル仕様のモデルは、この真っ白なモデルの荷台左右側面に「ENJOY HOBBY STORE フジヤ」、前席左右ドアに「☎03-960-2829」のラベルが貼られてたものとなっていました。
しかしこれは、お店で独自に貼りつけたもののようで、特注トミカの分類で言えば「3B」と言う事になりますね。(特注品の分類に関しては下記参照)
ラベルを見ると、いかにも手作り感溢れるものになっていますね(笑)

ところでこの当時、フジヤでは勿論ミニカーは売っていましたが、トミカは扱っていなかったようです。それなのに何故トミカを特注したのかが不思議ですね。

フジヤはかなり古くから有るお店のようで、最初は駄菓子屋さんから始まったようです。そして現在も昔と同じ場所で営業を続けています。
現在は1Fが昔ながらのおもちゃ屋さんの雰囲気を残しながら、2Fはマニアックな1/43スケールのミニカーなどが並ぶというお店となっているようです。

【参考資料】特注トミカの分類
 1:トミー(タカラトミー)が正式に特別な仕様で作ったもの。
 2:トミー(タカラトミー)が既存の製品にラベルやタンポを追加したもの。
 3:トミー(タカラトミー)以外が勝手に手を加えて製作したもの。
  (いわゆる二次加工品)

 A:販売が本来の目的ではなかったもの。(販促品や非売品など)
 B:販売を目的としたもの。

以上の数字とアルファベットの組み合わせで、1A、2Bなどと分類されます。

品 番 車 名 備 考
27-5-4 いすゞハイパックバン ホワイト仕様
27-5-3フジヤラベル仕様

全国各地で玩具屋さんがどんどん少なくなって来ている中、フジヤのような古くから続くお店は貴重な存在ですね。
私の地元でも、ここ10年 程で殆どのお店が閉店してしまいました。地方ではどこも同じような状況ではないでしょうか。
通販などが発達して便利な世の中になった反面、お店の人との 触れ合いが無くなってしまい、何だか寂しい時代になってしまったように感じるのは私だけでしょうか…
これも時代の流れなんですいかね?