塗装工場
2006年8月31日


1970年に誕生したトミカは、4年後の1974年には早くも海外進出を果たしています。
「ポケットカー」の名前でアメリカ市場に輸出が開始されたのです。
アメリカに於いても日本国内同様にトミカで遊ぶ周辺玩具
「トミカワールド」シリーズも色々と発売されていました。

今回ご紹介する「塗装工場」は、そんなトミカワールドシリーズの中でも、
専用のトミカが付属する異色の商品で、1982年頃に発売された物です。
正式名称は「Pocket Car Paint'em Parfect Paint Shop」となっています。
付属するトミカはF64-2-15 フォードパネルバンですが、
後部荷台がこのモデル専用の特殊な形状になっており、
付属の6枚の白いパネルを荷台側面に付け替える事が出来るようになっています。
この白いパネルは水に濡れると絵柄が浮き出るようになっており、
写真右下の黄色い部分に水を入れて、それを押す事で水を噴射する仕組みになっています。
これを塗装行程とみなし、続いて左のスポンジで水分を吸い取る乾燥行程を行います。
完全に乾くと絵柄は消えて元の白いパネルに戻るようです。
さすがに私も水をかけての実験は行っておりませんので・・・
尚、このモデルの裏板は錆び防止の為かメッキ仕上げとなっています。

ところでこのフォードパネルバンですが、荷台の部品が専用の物なので、
スペシャルに分類された方が良いのではと私は思っております。

因に、対米輸出向けトミカは大百科等の資料ではTCと表記されていますが、
これはトミーが米国進出の為にカリフォルニア州に設立した
トミー・コーポレーション(TOMY Corporation)の頭文字をとったものです。